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オレンジから始まる、ビール計画
「オレンジ」という名前の会社で働いているせいか、
街を歩いていても、つい“オレンジ◯◯”が目に止まる。
オレンジ石鹸、オレンジオイル、オレンジワイン…
別に探しているわけでもないのに、気づくと見つけている。
軽い職業病かもしれない。
そんな中、ビール好きの私が気になっているのが、
オレンジの果汁や皮を使った柑橘系のビール。
もしもこれを自社ブランドでつくるとしたら。
味はもちろん大事だけど、まずは缶デザインを考えてみる。
…いや、普通は逆か。中身が先でデザインは後。
わかっちゃいるけど今回はあえて順番をひっくり返してみることにした。
見た目から発想するのも、たまには悪くない。
ヒントは、大阪万博で出会った世界のビールたち。
海外の価値観や遊び心が垣間見えて興味深い。
たとえば風景。
日本のよくある風景も、海外の目にはクールに映るのかもしれない。
八尾南発のビールならば思い切って飛行機でも飛ばしておくか。

左:GF RAMEN LAB(日本) 右:ビア・ハノイ(ベトナム)
グラフィックも面白い。
「え、それビールにする?」と思う一見クセの強い食材でも、
今っぽい配色にすることでハードルが下がる。
デザインって、味の先入観をも軽く飛び越えてくる。
(左は樺太ししゃもの卵、右はパッションフルーツ果汁を使用したもの)

左:マサゴ(アイスランド) 右:オスロブリューイング(ノルウェー)
キャラクターにいたっては、もう自由。
ペンギンがいたり、南国の女性がいたり。
理由はたぶん、あるようでないし、ないようである。
私が愛するキリンビールの聖獣すら誰も疑問に思わない。
深く考えなくても「それっぽさ」が勝つ世界。

左:アンタルチカ(ブラジル) 右:ヒナノ(タヒチ)
それならいっそ、
味ごとにイラストを変えてシリーズ化するのも楽しそうだ。
季節限定、地域限定など、密かに購買心理を刺激する。

左右ともに:ミッケラー(デンマーク)
一方で、クラシックなデザインは少し注意が必要。
新規参入の我々が伝統感を出しすぎると、景品表示法に引っかかる可能性も。
デザインは自由だけど、現実は案外シビアだ。

左:サンデルス(フィンランド) 右:ピルスナーウルケル(チェコ)
…と、ここまで考察しといてなんですが、肝心の中身は未定。
けれど、見た目からアイデアを広げることで、
新しい価値に辿り着くこともあるし、
必ずしも“正攻法”だけが正解とは限らない。
気長にもうちょっと、妄想を楽しもうと思う。
WRITTEN BY AKIHATA
大阪の南の方に住んでいるグラフィックデザイナーです。