2023.09.04 171 views
珍奇植物、ふたたび
以前のWEEKLY(THINK)で珍奇植物ビカクシダについて紹介した私だが、まだまだ語り足りないので今回もまたその話をしたいと思う。
植物を育てるには何が必要か。鉢と土を思い浮かべた人が多いのではないだろうか。
ビカクシダには、実はそのどちらも必要ない。代わって必要となるのが、着生材(板やコルク、流木など)とミズゴケである。これがいちいち手に入りにくい。そしていちいち高い。
もちろん鉢に土で植えても育つのだけれど、せっかくの珍奇植物を普通には仕立てたくない、というのが沼にハマった人間の自然な心理だ。と偉そうに言ってみる。
というのも、自生地では木の幹に張り付き、上から落ちてくる枯れ葉や雨水を栄養に育つので、その姿を再現したくなってしまうのだ。
シェフが料理に合うお皿を選ぶように、ビカクシダに合う着生材を選ぶことも、この植物を楽しむためには欠かせないステップだ(と言いつつ料理は大の苦手)。
まだ小さな株が、時間をかけて自生地さながらに大きく成長するであろう2年後の姿に思いを馳せる日々を過ごしている。
WRITTEN BY shiro
主食は氷。真冬でもアイスコーヒー飲みながら仕事をしているディレクターです。