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二〇二五 春 自由律俳句(鳩)
この団地冬も春もハトがいる
引っ込みのつかないハト時計
公園ショートカット阻むハトの群れ
余所のチューリップうちのより芽吹いてる
今年もどうにか出ることができて胸なで下ろす雛の顔
ホットしまうの早すぎる帰り道の自販機
三寒 謝恩 四温
文集で初めて知る級友の内側
新制服 新スマホ 新財布 買い巡る春分
21世紀枠消滅まであと75年
花見は公園選びが九割
ネコの集会にヒト代表として参加
蜜蜂の踊り 叫ぶ母かまわぬ幼子
花びらの数ほど黄色い帽子
寒空の入学式大丈夫あしたきっと友達できる
万博客と新入生混ぜる環状線
父スケボー買う 誰の青春も終わっちゃいないんだ

WRITTEN BY ヨコヤマ
コピーライターです。事象を俯瞰で見つめつつも、血の通った言葉を紡ぎたい。小学生の娘がクラス朝礼で「コピーライターになりたい」と言ったそう。誉れです。