2023.06.26 247 views
珍奇植物の沼
コロナ禍でやめたこと。コロナ禍ではじめたこと。
ここ数年で嫌というほど語られたと思うけど、この場で私のケースを紹介させてほしい。
「ビザールプランツ」をご存知だろうか。
珍奇植物という意味で、日本ではあまり馴染みのない姿かたちをした植物のことである。そしてその珍奇なビカクシダという植物の沼に私はハマっている。
ホームセンターでたまに見かけるのはお手頃な普及種で、希少な品種になるとオークションで150万円の値が付く。
枯らさないという自信もないし、ごくごく一般的な会社員である私は、そこまで高価なものには手を出さない(出せない、が正しいか)。
熱帯地域で自生するビカクシダにとって、日本の四季は非常に厳しい環境で、季節が変わるたびに育成の知識を必要とする。情報をたくさん集め、自分なりに考えを組み立てるのがまず楽しい。
そしてビカクシダの世界では「個性」が大事にされる。いかにクセのある姿に育成できるか、いかに独特の特徴を表現できるか。その品種本来の形に育てただけでは「なんの変哲もない」と言われてしまう。
これまで植物は買ってきたときの形がベストで、育てるにつれ乱れていく姿を見るのがつらく何度も捨ててきた私にとって、珍奇であることに価値を見出されるビカクシダは、非常に魅力的に感じたのだ(今のところ、その品種本来の形にしか育てられない皮肉な状況ではあるけれど)。
愛好家にはクリエイティブ業界の方も多く、生産者さんのインスタライブで2度ほど元同僚のデザイナーに遭遇した。
なんかそういうのも、グッとくる。
WRITTEN BY shiro
主食は氷。真冬でもアイスコーヒー飲みながら仕事をしているディレクターです。